弱小twitterユーザーの自分としてはかなり反響あったのでちょいと備忘録的にまとめておく。
そもそもは渡辺金一「中世ローマ帝国」岩波新書1980の4章を読み返しつつ、いまだに良くわからないの俺だけなのか?
とか思いつつ、この入門書っぽいタイトルと新書の皮を被った書籍を軸にネタ投稿した所、割と見られて焦ったのが発端。
初心者
— modestia (@modestia_) 2019年12月12日
ビザンツって何から読みはじめたらいい?
優しいオタク
「コンスタンティノープルの陥落」 新潮文庫
じっくり育成したいオタク
「世界の歴史11」中央公論社
沼に引きずり込むオタク
「生き残った帝国ビザンティン」講談社学術文庫
話しかけてはいけないオタク
「中世ローマ帝国」岩波新書
ちょうど岩波さんがツイッターで読書”白”マップ公開してたので、
これで「中世ローマ帝国」が新書の皮を被った初見殺しであることを表現できるのでは?とか思い立って描き始めた。
の、だが、単純に中学から高校、大学、現在に至るまで、いろいろなものを注いで買って読んで集めて並べて、そうした過程を思い出してすごく楽しかった。
この読書MAP、ネット上でも多くの人が自作のものを作っているが本当に見ていて面白い。泣きそうにもなる。
どちらかというと最初の目的から外れて入門書から沼にはまる過程
MAPもしくは沼回避するにはMAPの類になってしまった。
急いで作ったのでとにかく多くの本を取りこぼした。
個人的ビザンツ読書マップ
— modestia (@modestia_) 2019年12月12日
自分の読んだことある奴で、まだまだ紹介したい奴たくさんあるけど。
あと、もっといい本あるでしょとか、コレ抜けてない?とかあったら読みたいので紹介してほしい pic.twitter.com/puldcLOQIS
あまり何度も投稿するものでもないだろうので、多少修正とコメントを付したものをここに貼っておく。
ついでに追記した本についても軽く紹介しておく。
①副読本
図版が豊富で文章中の表現等が気になったときに参照するもの
カプラン「黄金のビザンティン帝国」創元社
根津由喜夫「図説ビザンツ帝国」河出書房新社
Byzantium1200「WALKING THRU BYZANTIUM」
SULTANAHMETMAGAZINE
Byzantium1200のウェブサイト(一部リンク切れ)で公開されていたモデルの書籍版
youtubeチャンネルは残っていて、3D再現モデルが見れる。
https://www.youtube.com/user/Byzantium1200?feature=watch
ビザンツ関係ないけど今はバビロンの3Dモデル作ってる模様
②旅行案内
澁澤幸子ほか「イスタンブール歴史散歩」新潮社
ビザンツだけじゃないけど、見てるだけで楽しい
本題関係ないけど、現地のビザンツ時代の碑文が読めなくて悔しくて
滅茶苦茶独学した話が正に研究者で好き。神の添え名とか、いろいろ興味深い。
根津由喜夫「ビザンツ幻影の世界帝国」講談社選書メチエ
コムネノス朝期をより詳しく。他者認識、自己認識も
落合仁司「ギリシャ正教無限の神」講談社選書メチエ
安易に神学に分け入ってはいけないということだけが心底伝わってくる。
Rブラウニング「ビザンツ帝国とブルガリア」東海大学出版
周縁地域の研究、中国と周辺地域との関係と似た展開もあるように思う。
太田敬子「ジハードの町タルスース」刀水書房
やはり周縁地域の話は面白い、捕虜交換、住民同士のかかわり
そしてサラセン人も恐怖に蒼ざめて死ぬ。
浅野和生「サンタクロースの島」東信堂
サンタの元ネタを祀る聖堂の発掘話、「エロイカより愛をこめて」のエピソードの元ネタにもなったらしい。
橋口倫介「中世のコンスタンティノープル」講談社学術文庫
各論非常に興味深い、食事、料理事情等の情報は珍しい。
高橋保行「ギリシャ正教」講談社学術文庫