とりあえずまとめ
「古代ギリシアの同性愛」
— modestia (@modestia_) 2023年4月21日
よみはじめ
p.5
"古典期に属する形式・文体・社会慣習などのしきたりを文学の上で維持しようとする願望"
p.8
"同性愛関係の描かれている壺の大部分と(中略)の大半は前五七〇-四七〇に作られたもの"
p.9
"性愛を扱う壺絵の製造は既にきびしく抑制されており"
へぇ...
壺絵や彫刻として大量に出土しているテーマが、現存する古典文学ではピンダロスの一節にしか載っていないという話が出てきている。
— modestia (@modestia_) 2023年4月21日
ありそうな話よな。
https://twitter.com/modestia_/status/1649391737583054848
p.53
— modestia (@modestia_) 2023年4月21日
”あなたも体育場で(美少年に付きまとって)うるさがられたり、少年の念者となったことも数知れないのに恥ずかしくないのですか?”
同性愛者を告発する裁判の虚空初者の想定する反論の例、かつ後段で自身も同様のこと、かつその先の行為の経験があることを先回りして主張している。
面白い。
p.62
— modestia (@modestia_) 2023年4月21日
"自由身分の男性が少年に恋し、交際し、付きまとうことを立法者は禁じておらず、またそのようなことは少年にとって害にならず、むしろ純潔のしょうさとなる、と考えた"
ここから繋がる言説すげぇな...
自己弁護も含まれるので多少苦しい理屈なんだろうが、まさに文化が違う。
建前として
— modestia (@modestia_) 2023年4月21日
p68
"少年は性のいとなみの際、女のように男と快楽を共にすることもなく、性に酔い痴れた相手を醒めた目で眺めている"
"仮に稚児が快楽を感じるようなことがあればπόρνοςポルノスであり変態であるとして非難される"
うーむ...
古典期の長髪について
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
"彼ら(スパルタ人)は、髪が長いと奴隷的な手仕事をする邪魔になるから、長髪は自由人の徴だと考えていた"
"アテナイのスパルタ崇拝者たちは、髪を切らぬことを清潔・安逸・装飾に対する男らしい無関心と結びつけていた"
"長髪は最も富裕な階級に属する若者たちの特徴"p103
同性愛の攻め受けと長短髪の関連の話で出てきたのだが、面白い。
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
"念者に共感を抱き、だが同時に、恋を寄せられた少年を保護し、「たちまち罠にかかる」少年を批判する、という状況は、異性愛志向が強く、同時にかなりの行動の自由を女たちに許している多くの社会にみられる状態と驚くほどよく似ている"p.110
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
なるほど。
"一般市民家庭の子女は家族によって男たちとの接触から保護されていたから、誘惑者はやむなく同性に対して矛先を向けたのである"p.115
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
うーん、そうなる?文化的に認められていれば、なかば強制力を持って自発的に各人にそれを行わせるのだろうか
"稚児が同性愛行為そのもののために率先して身を委せるなど、パウサニアスをはじめとするギリシアの同性愛信奉者またはその弁護者の許容するところではない"
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
p.120
ふーむ、とある本の記述に関連して読み始めた本だけど、どうも元の本の解釈に猜疑が出てきたな。
仮にそうだとして
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
主人のエロ行為を側で見て、自慰しようとする奴隷を殴るという図案の壺に需要があったという事態、ちょっと面白い pic.twitter.com/9iPCHeT8xp
διαμηρίζω...
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
p.127-129
— modestia (@modestia_) 2023年4月24日
壺絵
念者-稚児 股間淫
同性愛(その他) 肛門性交
異性愛 股間淫なし
ギリシア喜劇
肛門性交(1例除く)
ヘレニズム期の詩
肛門性交
"現代デザイナーのスケッチで若い女の足が嘘みたいな長さであったり、ある種の大衆芸術で若い女のバストが巨大であったりすることから、二〇世紀の男は女の足の長いのとバストの大きいのを賛美する傾向があるという結論が論理的に引き出せるように"
— modestia (@modestia_) 2023年4月25日
p.161
これ、実際そうなんですかね。
τοισδὶ δύο δραχμὰς τοῖς ἀπεψωλημένοις;
— modestia (@modestia_) 2023年4月25日
すこ
成人男子と未成年の差を際立たせるために性器を小さく描くことにした、はともかくとして
— modestia (@modestia_) 2023年4月25日
また、成年男子、英雄、神々を描くときは「若さ」を示すため、未成年のように性器を小さく描く、
故に性器が大きく描かれるのはサテュロスなどに限定される、という筋書き、イマイチ納得感がない。
しかし、ペニスは隠された武器のため、危急の時以外は相手を油断させるため小さくあるべき、という仮説より、成人その他の男の描写で小さいのは同時に説明可能、といわれると。まぁ、説明可能だけど、仮説でしかねぇよなこんなのという感。
— modestia (@modestia_) 2023年4月25日
(結論が出るような問題ではないので当たり前だが)
「髪を長くした奴は皆、花粉を受ける雌だ」p.180https://t.co/0f43IfIzy2
— modestia (@modestia_) 2023年4月25日
"平均的なアテナイ人はお金持ちという点では上流階級の仲間入りをしたいと強く念じながらも、分不相応な金をもった若いなまくら者とは違って、同性愛沙汰に時間をつぶしたりはしないということではさぞかし自負もあった"
— modestia (@modestia_) 2023年4月25日
p.193
なんというかまぁ...そりゃそうだろうね、という感じですかね。
p.219
— modestia (@modestia_) 2023年4月27日
"一般的には、男が稚児を追い回すのは結婚前に限られていたので"
師弟関係との絡みはどうなるんだこれ。
p.241
— modestia (@modestia_) 2023年4月29日
クレタにおける同性略奪の儀式
念者の略奪の意図の表明と、稚児の価値と名をあげる話、そこで得られる名声がどんな類のものなのかが気になる。
p.255
— modestia (@modestia_) 2023年4月29日
"ソクラテスの描く英雄伝説像は間違ってはいないが、彼が生きた時代そのものは、伝説が人々の想像力を把え続けるためには、同性愛的なテーマを絶えず取り込むことが(少なくとも条件の一つとして)必要な、そんな時代だったのである"
伝説改変の流行かぁ。そりゃ確かに存在するよな。
p.255
— modestia (@modestia_) 2023年4月29日
"現にある伝説にどのようにして、何時、何故同性愛的性格が付与されたのかを理解することは易しいが、先行形態のわからない重要な神話を相手にする場合には、事情は全く別である"
二次創作が原典を上書きした例についての記述。
非常に興味深い。
さて、『古代ギリシアの同性愛』読了
— modestia (@modestia_) 2023年4月29日
面白かったが、結局わからないところが増えたなぁ、という感じですね。